#番外編 あらためて気付かされたこと(飲食店の「気」について)

先日、神戸市内の某企業が初の飲食店をオープンしました。
そのレセプションに招待いただき行ってきました。
その店はタイ料理店で、私はタイ料理が苦手なのですが、
美味しくいただくことができました。

初めての飲食店づくりで、時間もなかったとのことで、
店舗づくりは施工会社さんまかせだったとのことでした。

1号店目の出店は大変だったと思います。
担当の方のご苦労が目に浮かびます。

ご苦労の甲斐があって、素敵な店舗でした。
内装デザインもよく、器もよく、料理も美味しく、
トイレも綺麗で、手洗い器や水洗まで素敵なものでした。

しばらく、歓談しながら料理をいただき、ひと段落した頃、
厨房内を見せていただくことができました。
マネージャーの方から気になることを聞きたいと言われたので、
多少、感想を言ってしまいました。
縁があって招待いただいた店なので、
よりよくなってほしいという想いから感想ををお伝えしました。

その感想とは、換気についてです。
私の感覚では、客席の空気が動いていませんでした。
そのため、客席にエアコンが2台付いているのですが、
効いていない感じでもありました。

私の場合、最初に観てしまうのは、厨房の排気と給気です。
厨房を拝見した時、なるほどと思い、
私の感覚は間違っていないあな、と気付きました。

人間が、息を吸わないと吐けません!
厨房も空気を吸わないと吐けません!
厨房の場合、どのくらいの量を
どこから吸って、どこへ吐くかを考えねばなりません。
その後に、エアコンの容量検討です。
これらの検討を可視化するのが、飲食店の空調換気設計です。

多くの出店者さんは、見た目(デザイン)はたいへん気にされるのですが、
空調換気については、まかせっきりにするケースが少なくありません。
かつ、お金をかけないケースもあります。

デザインは重要です!!
極端なことを言いますと、
空調換気はお客様の居心地、従業員の働きやすさにかかわってきて、
そして、人命に関わることもあります。

また、これも経験的な感覚論(数字のエビデンスはありません)ですが、
換気の良い店は比較的売上が良く、換気の悪い店は比較的売上が良くありません。

「気」は大切です。
日本語には「気」の付く言葉が多いです。
「元気」「やる気」「陽気」「天気」「やる気」「気になる」などなど
そして、換「気」もです。
人間も飲食店も「気」の流れを大切にしたいものです。

店舗デザインは重要です!!
デザインに加えて、空調換気を含めた、店舗設備に
もっと目を向けていただければと思います。

マネージャーの方には、
今回、書いたことまではっきりと言いませんでしたが、
今思えば、オープン前に余計なことを言ってしまったなあ。
と反省しています。